機能性タイツ、サポートタイツと呼ばれるタイツがスポーツ業界には存在しています。
これは登山でも活用されており主に身体機能のサポート(補助)、防寒、素足の保護といった目的で着用するものです。
日本の登山シーンではショートパンツやハーフパンツの下に履くのはもちろん、ロングパンツの下にも履くことがあります。
海外の登山シーンにおいてはパンツを履かずにタイツのみで登山することも一般的です。
タイツの目的を詳しく深掘り
身体機能のサポート目的
関節機能をサポートするもの、筋肉機能をサポートするもの、これら2つの機能を同時にサポートするものの3つが存在しています。
脚の部位に合わせて生地を分けたり縫製の仕方を変化させており、部位ごとにサポートすることで身体を上手に(そして機能的に)使うことができるようになるというもの。
足腰に不安があり脚力が不安な方にとっては心強い助けとなります。
寒さを防ぐ目的
ハーフパンツに素足では心許ない時にタイツを着用。
またロングパンツでも寒い秋山や冬山、残雪期などに着用。
寒さへの耐性は個人差がありますが、一枚あるだけで充分満足できる暖かさを得ることも。
もし防寒を第一の目的とするのであれば生地が厚いものや裏起毛の生地、吸湿発熱素材を使用しているタイツの利用がおすすめ!
タイトなタイツは逆効果の場合も
防寒を目的とする場合、逆効果として作用する場合があります。
タイトに締めつきすぎていることで血流の妨げになっているため、足の指先までの血流が十分に行き届いてないことが原因と言えます。
もし防寒を第一とする場合は緩めのタイツなどの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
睡眠時には脱ぐこと推奨
多くのサポートタイツは運動時の補助を目的としているため、効果も最大限出るように設計されています。
防寒時と同様に睡眠時にも下半身の血流が滞ってしまうことはできる限り避けたいものです。
山の上で酸素濃度も下がっており、身体への負荷が大きくなっていることも影響しているため注意が必要です。
睡眠の質は翌日の登山にも影響を及ぼすため、サポートタイツは脱いで睡眠を取るようにしてください。
素足の保護
ハーフパンツやショートパンツ派の方はどうしても足が出てしまい素足の状態に。
素足で登山をしていると枝葉などが足に当たり生傷ができてしまう場合があります。
アルプスや八ヶ岳、奥秩父に多い岩場、岩稜帯などでも生傷ができやすいため素足を保護するためにサポートタイツを着用します。
タイツの種類を理解する
サポートタイツ、機能性タイツ、コンプレッションタイツ、ランニングタイツ、加圧レギンス、ヨガ用タイツ、ピラティス用タイツなど多くのものが出回っています。
用途に応じて正しい種類のタイツを使用することで効果の恩恵を受けることができるようです。
サポートタイツ/機能性タイツ
登山向けに開発されているものが多いサポートタイツ、機能性タイツ。
トレイルランニング時に履いている人は意外と少ないのですが、もし履く場合はこちらの種類が最適。
コンプレッションタイツとの違いは?
メーカーによって呼び方が異なっているのでコンプレッションタイツはほぼ同意と言えます。
ただし、ただ全体を締め付けているだけのタイツも存在するため製品ごとに吟味する必要があります。
ネットで出回っている安価な製品には補助的な言葉としてコンプレッションなどの記載がありますのでご注意ください。
ランニングタイツ
サポートタイツ、機能性タイツと近しいものがありますがランニングに特化しているメーカーもありますので基本的に異なるものです。
ランニングタイツはランニングの身体の動きを研究し、筋肉サポートを目的としており、登山やトレイルランニングとは異なる部位でサポートしています。
加圧レギンス
骨盤サポートや美脚など美容目的の製品が多いのが加圧レギンス市場。
圧迫強度も製品ごとに大きく異なることが多く、加圧レギンスを履いての登山やスポーツなどは注意が必要です。
睡眠用に持参しても大丈夫?
圧迫が強いものは山の上では使用を控えた方が吉。
あまり圧迫しないものであれば防寒目的で使用する分には大丈夫です。
ヨガ/ピラティス用タイツ
ヨガ、ピラティス愛好家の方の多くにはこうしたタイツを着用して楽しんでいらっしゃいます。
動きやすさを重視しており、キツすぎない締めつけの製品が多いかと思います。
そのため登山でタイツとして使う分には問題ありません。
代表的なメーカー・ブランド
C3fit(ゴールドウィン)
CX-W(ワコール)
バイオギア(ミズノ)
ロングタイツ(アシックス)
skins(デサント)
アンダーアーマー