12月、1月と中央アルプス・木曽駒ヶ岳では行方不明者が出る事態となっています。
NHK長野放送局によりますと先日行方不明になった方は奈良県の36歳男性とのこと。
登山計画書未提出の方も多いようで、今回の男性も登山計画書、登山届は出されていなかったようです。
木曽駒ヶ岳は登山届を提出しなくてもいい山なのでしょうか。
検証・確認してみました。
木曽駒ヶ岳ってどんな山なの?
中央アルプス・木曽駒ヶ岳は長野県に位置し、2956Mの標高で木曽山脈の最高峰の山になります。
標高2,650mの千畳敷カールまでは駒ヶ岳ロープウェイで上がることができます。
高山病が発症し無い限り簡単に千畳敷カールまで上がることができ、日本一高い場所に建つホテル「ホテル千畳敷」は登山客では無い一般の方も多くいらっしゃいます。
登山届は出さなくてもいいのか。
長野県では平成28年7月1日より指定登山道を通行しようとするときは、登山計画書の提出が義務付けられています。
千畳敷カールは指定登山口に、木曽駒ヶ岳、宝剣岳は指定山岳に指定されており、指定登山口から指定山岳の山頂までの区間にある登山道を指定登山道として定められていますので、木曽駒ヶ岳への登頂には登山届の提出は義務となります。
難易度はどうなのでしょうか。
雪山初心者向けと一部メディアなどでは書かれていますが、実際の木曽駒ヶ岳は違います。
技術面においても、装備面においても万全の準備が必要になります。
技術面においてスキー場の上級者コースの傾斜角度が待ち構えているという表現がわかりやすいでしょうか。
千畳敷カールを登る八丁坂の急坂において浄土乗越手前が風の影響などもあり、アイスバーンの急坂となります。
装備面において雪崩発生回数が非常に多くリスクも高いためビーコンやプローブ(ゾンデ棒)、シャベルが必須装備となります。
こういった装備を揃えるのは高額ということもあり雪山初心者は二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか。
こういった面から
木曽駒ヶ岳は初心者向けです。ぜひ登りましょう!
とは言い難い山の一つです。
登山届提出のお願い
登山計画書、登山届は一部県では制度化され、万が一の際の救助の手助けになるツールの一つになります。
山の難易度や標高、山行時間に関わらず提出するようにしてください。
木曽駒ヶ岳、宝剣岳はロープウェイで登山口に向かうわけですが、ロープウェイ出口に登山届記入場所も設置されておりますので、入山される際は登山届の提出をお願いいたします。