火が無いと死ぬ!間違いの無いガス選びをアドバイス

雪山、冬山の環境下におけるガス缶は生死を左右するといっても過言ではありませんし、ガス缶(カートリッジ)で失敗した方も少なくないはず。

ガス缶には種類があり、間違えるだけで火が点かないなどの事態が起こり得ます。
火が弱いならまだ幸せ。夜は着いたのに、朝になると火がつかないなんて声も。

火が無いと暖かい食事が取れない、場合によっては水が作れないという場合も。
それは致命的なミスとなり、非常食などが無い場合などは空腹での山行、水分なしでの山行を余儀なくされます。

ガスの種類は要チェック!

ガス缶・カートリッジの種類も2〜3種類用意しているメーカーが多く、充填されているガスの内容、ガスの比率などが異なっています。

ガスによって沸点が異なり、その性質を利用して用途別に販売しています。
プロパンガス(-42.1°C)>イソブタンガス(-11.7°C)>ノルマルブタンガス(-0.5°C)の順で沸点が低くなっています。
沸点が低いほど寒冷地での着火ができるようになります。

岩谷プリムス

ユーザーも多い印象のプリムス。
小型ガス(ブタン約75%、プロパン約25%配合)、ノーマルガス(ノルマルブタン約65%、イソブタン約33%、他配合)、ハイパワーガス(ブタン約75%、プロパン約25%配合)、ウルトラガス(イソブタン70%、プロパン30%配合)の4種類が存在しています。
低山雪山・冬山ではノーマルガスでも良いことはありますが、ハイパワーガスがあると安心です。
1,800M以下の雪山もしくは少し高めの冬山ではハイパワーガスが安心です。
1,800M以上の雪山、冬山ではハイパワーガスでも安心ですが、−12、3℃程度で深夜帯に−15℃を下回る場合などはウルトラガスがあると安心です。

小型ガスという名称ですが、配合はハイパワーガスと同じですので寒冷地での使用も可能です。
なお、ウルトラガスは現在出回っているもので販売停止のようですので、ご注意ください。

【型番】
IP-110,IP-250G,IP-500G,IP-250T,IP-500T,IP-250U

 

スノーピーク

コアなファンが多いスノーピーク。スノーピークは軽量のバーナーを発売していることもありユーザーが多い。ガスにも敏感であって欲しいと思います。

ギガパワーガス 110・250・500イソ(ノルマルブタン70%、イソブタン約30%)、ギガパワーガス 110・250・500プロイソ(イソブタン65%、プロパン35%配合)、ギガパワーガス CBイソ(配合不明)、ギガパワーガス CBブタン(配合不明)の4種類が存在していますが、実際にはギガーパワーガスイソ・プロイソの2択になります。

1,000M前後の雪山また冬山ではギガパワーガス・イソの利用が最適です。
1,500M以上の雪山、冬山ではギガパワーガス・プロイソの利用が最適です。

もし3,000M峰の雪山、または冬山に挑戦するということでしたらガソリンなどの燃料ストーブ、バーナーの利用をお勧めします。
実際にスノーピークのガスの燃焼を初冬(いづれも10月中旬・後半)の後立山連峰で2度の使用経験がありますが、燃焼効率が極端に落ちました。

【型番】
GP-110S,GP-250S,GP-500S,GP-110G,GP-250G,GP-500G,GPC-250S,GPC-250G

 

EPIガス

GAS CARTRIDGES230・500レギュラーカートリッジ、GAS CARTRIDGES110・230・500パワープラスカートリッジ、GAS CARTRIDGES190エクスペディションカートリッジの3種類が存在しています。

レギュラーカートリッジは平地での使用でもギリギリなため、雪山、冬山での使用は推奨できません。
2,000M前後の雪山、少し高めの冬山山行まではパワープラスカートリッジの利用が最適です。もしテント泊などに挑戦するようでしたらエクスペディションカートリッジを持参する方が良いかと思います。

※ガスの比率確認中

【型番】
G-7001,G-7002,G-7009,G-7010,G-7013,G-7014

 

SOTO(新富士バーナー)

パワーガス105・250・500トリプルミックス、SOTOレギュラーガス、SOTOパワーガスの3種類が存在していますが、実際に使えるのはパワーガスのみです。

SOTOはガス以外のバーナーも充実しており、不十分な場合はそちらにと案内もできそうですが、ガスは非常に汎用性の高いカートリッジの提供を行っています。有難い限りです。

2,000M程度雪山、冬山での使用に最適です。
もし3,000M峰の雪山、または冬山に挑戦するということでしたらガソリンなどの燃料ストーブ、バーナーの利用をお勧めします。

※ガスの比率確認中

【型番】

SOD-710T,SOD-725T,SOD-750T,ST-700,ST-760

 

まとめ

ガスの容量を確認!

どこのメーカーも250g缶のサイズで1回につき10分程度の使用時間(お湯を沸かしたり、ボイルするくらい)だとすると、8〜10回前後使えるくらいが目安かと思います。

雪山では雪から水を作ることもあります。そんな時はかなりの量のガスを消費することになりますので、十分なガスの量を持参することをオススメします。

火おこしも大事!

ガスに火をつけるには、火がないと成り立ちません。
防水に対応した火おこし記事は要チェックになります。(別のウィンドウが開きます。)

火があって、ガスが対応していて初めて暖を取ることができるでしょう。

 

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